2012/06/17

杉の木

近畿地方も梅雨入りを済ませたそうで、雨の日がこれから続くようですが、ご機嫌いかがでしょうか。蒸し暑く、雨で洗濯物も乾かないようでは恨めしい限りですが、最近、ちょっとした発見があったので、すこし。

杉といえば、春には花粉を飛ばし、多くの人の目鼻を苦しめる元凶として逆恨みされている存在ですね(山一面に植えたのは人間で、杉からすれば、材木となり人間の役に立つはずがそれもかなわず、恨まれるとは心外も甚だしいことかもしれません)。その季節の杉林はなんともいえぬ錆色で、お世辞にも綺麗だとは言えない風貌です。ですから、杉に罪は無いのですが、あまり好きではありませんでした。ですけど、先日、煙るような雨の日に、杉の木の高麗納戸のその穂先に新しい鶸色の新芽が伸びて、濃淡の対比が美しいことに気付きました。

雨雲を通じて弱い光が当り、古い葉の影はいよいよ濃く、新たな芽はより鮮やかに。ちょうど、広葉樹に風が当たり、淡い色の裏地が見えるような、そんな美しい色の対比をもつ季節が杉にもあるのだなぁと、思い知った訳です。

雨の日にもちょっとした発見があると、暫くは楽しく過ごせそうです。

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