月を見上げて思うことはそれぞれで違う。これは「ととも」シリーズ第3作でも取り上げた話題です。
実を言うと、今回はそれとはまた別なテーマも内包しています。死や老いを恐れた白蓮にとって「死なない」輝夜がどういう価値観をもって存在しているのか、これを問う物語を描きたくて、本動画をつくりました。例によって消化不良を起こしているともいえますが。
私は「死なない」輝夜がいったいどのような時間軸で過ごしているのか、いろいろ考えたのですが、時間という概念を失ってしまったのではないかと考えました。過去も未来もない状態。今美しいものを見いだす生活。
白蓮の平等思想についての解釈は「文の取材」シリーズで述べていますが、要するところ、人間も妖怪も、神もお互いが相互に依存しているので、特定の種族が優れているわけではない、というものです。この白連の平等思想からすれば、輝夜はなにものにも依存することなく永遠の命をもっているわけで、あまり好ましい存在ではありません。このあたり、白蓮が輝夜に永遠の命についてどう考えているかを問いただすシーンも考えていたのですが、うまくかみ合わせることが出来ませんでした。
ただ、永遠亭の止まった「時」が、永夜抄以降動き出したと考えると、これまで同じ輪を回っていた永遠亭が変化に巻き込まれているとするならば、なにか、輝夜にも自然を愛でるだけではない何か別の感情が芽生えるかもしれません。その辺り、物語が紡げそうなのですが(漠然としたイメージとしては百万回生きた猫に近いかもしれない)、まだ霧に包まれています。
利用楽曲「タイトル :アーティスト/ アルバム」
Loneliness :Ryuichi SAKAMOTO/ UF (Ultimate Films)
世界止めて piano instrumental :Shiori TAKEI/ second tune~世界 止めて~
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