2012/03/17

巡るは季節 【後書き】

さて、新シリーズ始まりました。

本シリーズの下敷きは三島由紀夫作、豊穣の海です。といっても、壮麗で完璧かつその崩壊さえも描かれた作品のそのうえに物語を立てるなどおこがましい限りです。正確に表現するならば、下敷きなどたいそうな表現ではなくて、その城をまねて、小さなミニチュアを作るようなものでしょうか。それも、城の本質的な美しさを写す事かなわず、その構造を小さく真似ただけにすぎません。・・・ま、着想を得た、といえば済む話なのかもしれませんけどね。

前置きはこれくらいにして・・・
本作では八雲紫と幻想郷の巫女との関わりを描いていこうと思います。時にして500年にわたる長い物語です。

さて、第一話は幻想郷のなりたちと大きく関わる、「幻と実体を分つ結界」を八雲紫が考案し、そして実行して暫く経ったところです。次の話で幻想郷がどういう状況におかれているのか、おいおい分かってくると思います。今回は導入ということですのでかなりマイルド(?)です。

今回、博麗神社は寂れている状態であるという設定を持ち込みました。ほぼ無人の神社ですね。なぜほぼ無人かというと、お祭りごとがあれば、適当に巫女さんをだれかにやらせる、という設定だからです。その台詞はカットしてしまいましたので、作中では本当に無人のような印象を受けますが・・・。作中では「巫女を立てる」というのは神社に常駐するという意味なので嘘はついてません。で、どうして神社が寂れているかと言えば、妖怪退治の神社だからです。妖怪の存在を忘れつつあるので、当然、博麗神社の存在も薄くなり、人々の扱いも軽くなるというものですね。そして、神社はかなりシンプルな作りとして表現しました。私は寺社仏閣の建築の歴史は知りませんが、山奥の小さな神社が戦国の世にそれほど立派な社殿を建てるほどの技術はないだろう・・・と想像したので、簡素な作りです。

登場した巫女風の女は、流れ者です。彼女がいったいどうなるのか、それは次回。

3 件のコメント:

  1. 500年とは興味深い…。
    また楽しみにさせていただきます!

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  2. 個人的に今までの東方の二次創作で幻想郷の創世のお話は見た事が無いのでかなり楽しみです(´ω`) 続き楽しみに全裸で待機しています♂

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  3. コメントありがとうございました。
    すっかり返信が遅れてしまいました。申し訳ありません。

    さて、このコメントの時点で物語は第3話まで進んだわけですが、如何でしょうか?ちなみに全裸で待機の甲斐があったやもしれません。その辺りはよく分かりませんが。

    どうか、物語の最後までおつきあい下さい。

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