2014/03/22

後書き 彼岸にて

久々の動画投稿となりました、李花尺です。


 久々かつ制作時間も動画の尺の割にはかかったので、前半と後半で若干違うタッチになってますが、きにしない。でも後半は良い感じに勘が戻ってきたのではないでしょうか。ちなみにG線上のアリアをBGMとし選んだのは拙作、巡るは季節を制作中に思い出したからです。なんとも不思議な悲しさをもつ曲ですね。


 「彼岸」をテーマにして描くのは2度目でしょうか。本作には華仙が世話をしていた親猫が、子供を産んでそれで体を崩して、そのまま・・・というのが背景にあります。私素朴に猫や犬といった人間に深い関わりをもった生き物というのは単なる畜生ではないのではないかなぁ・・・と思っています。ですので、また逢えるといういう小町の言葉は単なる慰めの文句ではない、と思いますよ。小町についてですが、いつのまにやら彼岸の木陰で童謡や民謡を口ずさんでいる印象が強くなってしまいました。今日はかの猫にあって、そこでいろんな話を聞いて、子守歌が頭の中に回っていたのでしょう。竹田の子守歌自体は、ちょっと寂しい雰囲気が好きです。歌の云われは暗い時代を背負っていますけど。
 小町は感情の起伏が徐々に減衰していく妖怪達・同僚達を知っていると思いますし、どちらかと言えば達観した側の存在です。仕事柄、そうなっていったのだとも思います。一方で華仙はまだ「そちら側」にはいっていないのではないかと思います。それに、仙人というのは死にたくないという、いかにも俗っぽい理由を達することを願った人達の姿だと考えれば、「そちら側」に行きつくことはまた別ではないかなぁと思ったりします。華仙自身も、それを願っているとは思えませんし。彼女は動物と暮らしているようですが、動物が上手く描けるようになったら彼女の生活も描いてみたいですね。きっと「俗っぽい」感じだと思います。

 

 それにしても復帰作がずいぶんとブルーな作品というのも、なんというか、我ながら変なヤツだと思います。ま、今に始まったことではないのでお気になさらずに。さてさて次は誰を描きましょうか・・・

2 件のコメント:

  1. 投稿お疲れさまでした。
    2人の言外の情景が見えるようでとても素敵です。
    題材は明るくはないけれど、とても温度のある作品だったように感じました。

    返信削除
  2. isさん
    コメントありがとうございます。そして気づくのが遅れてごめんなさい。・・・なんで気づかなかったのだろう???

    私自身もただ単に暗い話よりも、どこかにつながっていく、そんな話が好きです。

    返信削除