2011/11/19

The last incident #3 【後書き】

さて、3話が終了しました。内容としてはvsレミィとvsフランでした。後は、ちょっとした後日談を作ればLast incidentも幕を閉じます。お気づきの方も多いと思いますが、この物語は「霊夢、夢の後」の前日談にあたります(ん、すでに言ったか?)。「霊夢、夢の後」に出てくるあのシーンにつながる終わりを準備する予定ですので、もう暫くお待ちください。

運命

実を言うと、今回のレミリアとの会話がこの物語を作る発端となっています。

「運命なんて過去を説明する便利な道具でしかないわ」

これは私の運命に対する感想でもあります。単なるアマノジャクな意見とも言いえますけど。歴史にifはないわけですが、人間はifを考える事のできる存在であって、そのifに悶え苦しむのが人間の深さ(←適当な言葉が見つからない)なのかもしれません。また、どうしてifになりえなかったのかを冷徹に考える力が人間の知性なのかもしれません。が、運命という言葉はそれだけですべてを解決できる魔法の言葉ではないでしょうか。一方で、あまりに理不尽な、自分ではどうしようもない出来事に対して、運命という言葉は救いだとも思います。それを否定するわけではありませんが、できれば、運命だと思わずに、「どうして?」を背負って前を向いて生きていきたいものです。・・・幸いにも私は運命を信じたくなるような思いをする事無く生きてきたから、こんなふうに考えることができるのかもしれませんね。

レミリアは本当に運命を操る程度の能力を持っていないのか?

彼女は「そのような能力は持っていない」と言いましたが、はたして本当でしょうか。私には見当がつきません。言葉通りの意味であれば、世の中どうにでもなるような能力です。なんでも受け入れる幻想郷なら、まぁいいのかもしれませんが、普通に考えて、過剰です。で、幻想郷の外、おそらく日本でもない所からやってきた事、あるていど精神年齢が低い事を考えると、ちょっと背伸びをしたのかなぁと思ってしまいます。ですから、彼女の言う事は本当かもしれません。でも、私がちょっと考えて察しがつくような嘘をついても意味が無い様に思います。ですから、実は本当に運命を操ることができるけれども、それは霊夢にとって(あるいは幻想郷にとって)望ましい事ではないと考えて、嘘をついたのかもしれません。ですので、私自身は作中のレミリアが本当に能力を持っていないかどうかは分かりません。ただ、設定としては面白いな、と思います。既出のネタだったらごめんなさい。
霊夢はあっさりと運命による工作をあきらめていますが、もともと終わりを受け入れるつもりだったようですから、そんなものかもしれません。それに、レミリアの「秘密」を教えてもらった訳ですから、ちょっとうれしかったのかもしれませんね。

弾幕

ツイッター上でもだえ苦しむつぶやきを聞いた方は推し量ってもらいたいのですが、今回の弾幕勝負の描写にはずいぶんと手を焼かされました。頭の中のイメージはこんなにも形に出来ないものなのか、とか、それとも頭の中にあるイメージとは幻想で、実は私は描きたいシーンをもっていないのではないか、とか、いろいろと悩んだり。私の動画制作というのは、現実逃避の一面を持っているのですが、現実逃避をするなかで苦しむのも変な話ですよね・・・。というわけで、(あるかどうかあやふやな)私のイメージはついぞ、その全貌を具現化する事は敵いませんでしたが、なんとかお送りすることができました。しかし、「弾幕を描く」というthe last incident のシリーズを通しての目標はクリアできたかどうかは非常に怪しい物となってしまいました。もちろん、挑戦して、玉砕して、自分の身の程を知ることが出来た・・・という点はいつものことかもしれません。よく考えると、毎度、後書きでは後ろ向きになっていますよね。

ずいぶんと長い後書きになってしまいました。冒頭でも述べましたが、後少しだけ続きます。もうすこしおつきあいください。

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