2014/09/06

河の話

どうも、ここにきて蚊に刺されることが多い気がしています、李花尺です。

 私は海のある小さな町に育ち、そこには大きくはないですが河が流れ込んでいます。その河口から1kmほど上流で、河はゆるやかな曲線を描いて瀬と淵を作っており、両側の河川敷と中洲には葦やススキが生い茂る場所があります。そこではもはや勾配と呼べるものはなく、雨と風のない日はほとんど水がとまっているように見えます。

海はどんなに穏やかでも小さな波がありますから、それに比べて河の静かなこと。かげろうが水に落ちただけで波紋が伝わっていきそうなその静けさは、本当になにか変化が起きるまで見続けなければいけないような気がして、少しだけ怖いものがありますね。

以前、川(と湖)で泳ぐのは怖い、という話をしましたが、こういった「止まった」感じが怖いのも関係しているのかもしれません。ただ、河が嫌いなわけではないですよ。海が親しみ深いのなら、河は畏怖の対象という感覚に近いのかもしれません。

2 件のコメント:

  1.  さすが海派…河派としては少し寂しいですがw。
     海に生命を感じるのは「絶えず動いている」というポイントが高いとは思いますね。ずっと見ていても飽きないというか。自分の場合海を見る機会は少ないですが、時折見に行きたくなります。

     しかし河派としては河も養護しておきたいと思いますw。
     確かに河は動きがまったく見えない、静かな流れの場所が多くあります。
     しかし本当に動きが無いのであれば、水は淀んでいきます。川底にガスが溜まって泥色の泡をいくつも出すようになるかもしれません。

     ではなぜそうはならず、河は止まっているように見えるのか。
     それは絶えず動いている、水が変わり続けているからです。

     自然は放っておけば必ず変化します。それを止まっているように見せる、変わらないように見せるためには何かが変わり続けている必要があるのです。なので今度止まっている河を見た時は「止まっているように見せるために変化し続けているのだな」と思っていただければ幸いですw。

     それでは。また李さんの自然観を聞きたいものですね。

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  2. クズマさん
    なるほど河派ですか。たしかに仰るとおりです。一つだけ補足させてもらうならば、普段は音を立てて水面をきらめかせながら流れている河が、ふと、まったく動かなくなることがある、その対比がちょっと怖いのですな。その静止はいわゆる「死」を想像させるものとはまた違って、こちらを見てくるような感覚というましょうか、なんとも不思議な感じなのです。ですから、止まっているように見える河が、本当に「止まった」ことが怖いのではないとだけ、お伝えしたいと思います。

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