2011/01/18

東方ゾンビ禍:第7話 【後書き】

さて、7話まできました。

瘴気という存在ですが、これを原因とするというコンセプト自体はわりかし早い段階で決まったのですが、これが受け入れられるかどうかは投稿後、すぐに書かれている現時点では分かりません。作中ではほとんどその原因となった瘴気の必然性や詳しいメカニズムは述べられていません。

ちなみに、アリスに説明を求めたのは、パチェさんは説明が専門的で、話が長く、必要不可欠な情報を端的に述べることがちょっと苦手だろうという妄想に準拠しています(第3話でも魔理沙がゾンビの説明を拒否しているシーンがありますよね、あれも同じ理屈です)。後、パチェさんの名誉のために言っておきますと、説明が分かりにくい訳ではありません。ただ、詳細に話をする癖があるだけです、ええ。

話をもどしまして、今回のゾンビに関する設定を述べたいと思います。まず、ゾンビには3種類あります。

1:魔法によって人間から理性と感情と、感覚を奪うことによって作られたゾンビ。したがって、術者による魔法が解けることによって理性や感情を取り戻すことが可能。催眠術に近いが、魔法によって肉体の強化、行動原理をある程度指定することによって半自立的な行動がとれることが催眠術とは異なる点。様々な方法(お札をはる、薬を飲ませる、魔法陣の上を通らせるなどなど)によって生み出すことが可能。作中でパチェさんがおっしゃった通り、術者による魔法の解除がもっとも有効な解決法だが、いろいろ対策があるようだがそこまで、設定は考えていない。

2:細菌やウィルスによって作られたゾンビ。これは永琳がかなり詳しく作中で説明してくれたので割愛。生物兵器によって作られたゾンビとほぼ同義。ゾンビを作り出すなんてそんな都合のよい細菌やウィルスは多分、この世に存在しないだろうけど。

3:瘴気によって人々の恐怖心につけ込み生み出されたゾンビ。人の恐怖心に取り入る瘴気によって生み出される。

で、ゾンビ禍シリーズでは3番目のゾンビでした。で、詳しく解説したいと思います。

まず、瘴気ですが、瘴気とは、作中で説明があった通り、雰囲気です。正確には「妖怪ではないが、意思(たいていは人間に対する悪意)をもった空気」です。そもそも妖怪(神様を含め)というのがよくわからない存在なわけで、それが具体的な存在として存在できる幻想郷であるから、そのような具体的な存在に至らない「なにか」が存在してもいいじゃないか、という妄想に基づいています。で、瘴気自体はかなり自然発生していると考えます。ひとびとが何かを恨めしく思う気持ち/恐怖する気持ちが空気中に伝わって、それがただよって吹きだまり、それが「意思」をもった瘴気へと変わる。最初にゾンビが発生した村はそのような瘴気の生まれる吹きだまり(魔法の森も含む)に近いせいで、これまでも「病気」や「狂気」を生み出す瘴気に比較的犯されやすく、「不吉な」村扱いを受けていた、ということです。

で、今回は、ゾンビの噂(シリーズ最初の会話シーンを参照)を耳にした村人達の恐怖が集まり、ゾンビを生み出す瘴気を作り出した。しかも具体的な恐怖「おそろしいゾンビという存在」が集まったために通常発生する瘴気に比べ、非常に「濃い」瘴気が生まれた。メインの里からその噂が持ち込まれたのが第0話のちょっと前、で、村人がたまたま寝込んでいて(これは単なる病気)、ゾンビとかやだな、とかそういうふとした恐怖に瘴気がつけ込んで1人「ゾンビ」へ、それを見た人々は恐怖するわけで、連鎖的に瘴気が人々の心を喰って、ゾンビが発生するという訳です。で、瘴気はあくまでも人の恐怖につけ込むので、動物はゾンビになりません。だから、動物ゾンビは描いていません。妖怪が感染しないのも同様の理屈です。霊夢はゾンビ妖精はいてもゾンビなんていないと信じているので、瘴気が霊夢の心を喰うことは出来ません。一方で、魔理沙はゾンビは「うつる」ものだと思っているので、それを意識して恐怖する心に瘴気は取り入りました。で、「かゆい」とかは魔理沙のゾンビに感染する際のイメージです。魔理沙が瘴気に感染してすぐにゾンビにならなかったのは、ゾンビになるには時間がかかるというイメージ(きっとバイオハ○ドとか、プレイ済みなんですよ)があるせいです。

瘴気が濃くなると吸っただけでゾンビになる、というのは、まぁ、そんな理屈があるわけではないのですが、やはり、瘴気は恐怖から成り立つものですから、ゾンビを目の当たりにした人に瘴気が感染する過程で、その人がもった恐怖を取り込む訳で、当然、強くなると妄想しました。

ゾンビの行動原理ですが、瘴気の自己増殖の原理とその人のゾンビに対するイメージに左右されます。人のゾンビに対するイメージは噂(死臭、肉を喰う、鈍い)によるもので、それほど地域によって違いがある訳ではないですが、子供は噂をそれほど理解している訳ではないので、子供らしさを残していると考えています。で、自己増殖するためには、新たにゾンビでない人にゾンビを見せつけることが有効ですから、基本的には村が瘴気に飲まれてしまった後は外に出ようとします。が、スイカが封鎖した場合は、それが叶わず、肉を喰うという行動原理が働いてゾンビ同士が共食いを始めた、という理屈が成り立ちます。

ゾンビについてはこんな感じです。次はいよいよ最終回です。終わったら、このほか、設定や、疑問に応えていこうと思います。

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